みわこさんに向き合って座っていると、寛いだ表情で目を合わせてくれる。お馴染みの人に接している感じ。だいぶん変化している。表情でコミュニケーションがとれている感じがする。
右の指に微細な動きが見え、手の甲をさすると強張りがみるみる緩んでいく。自ら意図して右手を動かそうという場面は今までは見られずに、体に沿わせて固く手を握っているだけだった。外からの刺激に反応する。失われた脳の回路に、また新たな回路が拓かれて置き換わる。
毎週、新しい取り組みと発見がある。みわこさんが満足げな表情を見せるときは、脳の迷路の冒険に出かけて、何かをつかみ取ってきた証拠で、どこかに機能の改善として認められる。